中小企業診断士を語る①

【前座の話】

この企画ですが、今見ると今年の1月に企画して書き始めているんですが、なかなか筆が進まず、途中で放置しておりました。ここもと補助金バブルで「こんな記事」まで書かれる始末・・・逆に中小企業診断士の質が担保されるのかどうかわからん「新資格」まで発出される始末・・・いったいどうなるんでしょうかね?

ただでさえ、私のような怪しい中小企業診断士が多いこの資格・・・ということで始めて参りましょうか。

【士業を語る第1回目】

ブログで前からやってみたかったのが「士業を語る」という特集で、カテゴリーも作り、いろいろ語っていきたいとも思います。また、いろいろな士業の方にも登場いただき、厚誼いただいている方のご紹介と感謝も込めてやっていければな、と思っております。

さて、第1回目は自分のことを語りましょう。中小企業診断士です。

まず中小企業診断士協会の説明から。 一般社団法人 中小企業診断協会 のホームページから抜き出しました。

中小企業診断士は、企業の成長戦略策定やその実行のためのアドバイスが主な業務ですが、中小企業と行政・金融機関等を繋ぐパイプ役、また、専門的知識を活用しての中小企業施策の適切な活用支援等幅広い活動が求められています。

初めて知ることも多いですが(!)、そういうことを求められているのね?というのはよく分かりました。

中小企業診断士は元々行政寄りの資格でありました。要は中小企業が何らかの公的機関の支援を得る場合に、行政からの依頼を受け、中小企業の評価をする、という役割でしたが、平成12年だかに上記の「民間企業への視点」を盛り込んだ役割を期待されています。で、それは「唯一の国家資格である経営コンサルタント」と言われることになるのです。

さてこの資格、守備範囲は多岐にわたります。

はい、現在試験申込受付の真っ最中です。

この1次試験ですが、体力勝負のところがありまして、科目と日程はこんな感じになっております。

経済学、財務・会計学、企業経営理論(マーケティング・組織論)、運営管理(生産管理など)、経営法務、経営情報システム(いわゆるIT)、中小企業経営・中小企業政策の7科目、ですが、
ルールは
①7教科で合計420点/700点(60%)取れば合格、ただし全教科40点なければ不合格。
②科目合格は2回持ち越し出来る、3年目で7教科受かればOK。(その場合、前年、前前年に受かっている科目は60点として計算されるので、得意教科は受かってても再度受けて置くという小技もある(でも、1年目私はA,Cを落としたが、2年目はA,Cだけ受けた!だって根幹科目ですやん、無茶苦茶勉強しました、自己流で)

となってるんですが、科目を見てみると、他の国家資格や検定試験(ビジネス法務検定や、簿記検定、IT系の検定)でかぶる科目もあります。

が、中小企業経営・中小企業政策だけは、中小企業診断士独自の科目であり、ゆえに、補助金などの「政策」に深く関わる資格と言えるでしょう、ほんと、ここもっと勉強しておけばよかった、と思うことしきりです。

2次に関しては、オール記述+面接で、科目は、1人事組織、2マーケティング、3運営管理、4財務となっており、1科目80分、朝から晩まで試験がある感じです。

さて、この試験内容から考えるに、「広く、そこそこ深い知識をもつ専門家」ということが言えるかもしれませんが、私を見ても分かるように、オールマイティにカバーできる中小企業診断士はまれで、●●が得意!という得意技を生かして、また不得意分野は得意な方とコラボしてやっていく、と言うのが常套手段になっております。

あ、そうか、ここで自分の宣伝を入れるのが普通かあ・・・やってみますか。自分の自己評価を5段階評価で。
1ダメ→5Goodの順で。

A経済学・経済政策=2・・・言い訳はすまい。猛勉強したが人に偉そうに言える自信がない。
B財務・会計=5・・・さすがにこれでメシ食っている自覚はある。経営に必要な財務会計は言うて下さい。
C企業経営理論のうちマーケ=4・・・私の仲良くしている先生にマーケの実践的な教育(ものを売るのはそれほど難しいことではない)をいただいてから、モノを売ることというのは「シンプル」なんだよな、ということは一緒にクライアントと考えることができます。またこの分野における「実際的な顧客」を連れてくる、というのも私の好きな仕事であります。実際にお陰様で売上が上がってます、とのお言葉ももらうようにもなりました。
C企業経営理論のうち人事・組織=3・・・これが嫌でサラリーマン辞めたはずなのに、クライアントのBの課題がひと段落すると、次にこの相談が・・・というパターンで逃げてはおられんな、という感じになってます。社労士さんとのタッグを組むこともありますが、やはりこれも診断士しか勉強しない分野なのでここを請け負うことも必要ではないかな、と思っております。大学の専攻も教育心理ですし、組織論、産業心理学も齧ってますので嫌いとかの言い訳はできませんよね・・・
D運営管理 ( オペレーション・マネジメント )=2・・・とある先輩に「技術が分かってない」と言われてからコンプレックスがあります。事実だから否定はしませんが・・・ただこの土地柄大手有力メーカーさん勤務の方が多くおられ、メーカーさんからのものづくり補助金あったときは、その方のご助力を得ております。
E経営法務=3・・・嫌いではないんですよ、嫌いではない。前職時に押し付けられ仕事で会社法施行時に苦労したし、戸籍の見方も習得した。当然不動産謄本が見れなきゃ仕事にならんし(最近見ることが少なくなりましたが・・・)。ただしこの分野で請負うのは自信がなーい。前職柄司法書士さんとはからみがあったし、今も優秀な司法書士さんも身近にいるし、弁護士さんとの交流もあるし、愚妹が行政書士でもあり、ま自分が勉強せんでもいいか・・・と思ってしまうところが向上心がないのでしょうか。ただし、事業承継やトラブルなどの整理時にこの分野の知識は必要だな、と痛感しております。
F経営情報システム=1・・・周りに出来るIT系の人が多く、私に頼まなくても・・・と思ってます。あ、Excel、パワポくらいは操ります、それをITというのかどうかといわれると、それは言わんだろうということで。DXやRPAなどのご要望は、優秀なIT系の中小企業診断士が三重県に戻ってきましたので、稿を変えてご紹介したいと思っております。
G中小企業経営・中小企業政策=4・・・これは、マーケとも関係あるのだけど、求められるから対応しているうちに「得意であろう」と人に見られるようになった、と言うのが本当のところ。補助金やら助成金やら誰でもそこそこ勉強すれば理解できることであり、これが出来なければえらっそうなことは言えない、少なくとも専門家(他の士業さんも含めて)とは呼ばれないでしょう。
ただ、補助金得意と言いながら応募せよ!と煽ったり、間違えたことを伝授する専門家もおるので、そんなんで不幸になりかかってる社長さんを何とかしたい、と義憤にかられてやっているところもあります。
(あ、いつかこのブログに書いたように、補助金受けるのはかなーり消極的ですからね!)

さて、眠くなってきたのでこの辺で。タイトルは①を付けたので、②もいずれ書きますね。

最後に、この資格を目指す方々に超役にたつHPを紹介します。

タキプロ

一発合格道場

私も昔の名前で書いてます。どれか当ててみてくださいなー。でもこのサイトで他の診断士さんと仲良くしていること、また仕事にもつながっていることも付記しときます。

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