やらねばらならないことを後回しにすること~私の懺悔も含めて。

今日はですね2か月振りに、6月16日に書いた記事たちばなはじめ先生のセミナーに、京都で仕事の帰りに大阪まで行って参りました。とある方に「一緒に行ってくれー」と言われて行ったんですが、たちばな先生からは、信者やな!とお褒めの言葉をいただきました。

(今しがたたちばな先生から、こんなまじめなブログを書いてる中、お育ちが良いとうかがえるようなお酒を過ごしすぎて💛乱れている🚺写真をいただいたので、ここで晒してやろうか、とも思いましたが、辞めます)

で、その中で。

たちばな先生(笑)もご講義の中でおっしゃっていたんだけど、ようは何を優先するの?ということを決められない人が多すぎる。

例えばね、乱れている先生と一緒のこと言うては、清廉潔白な私のイメージがけがれてはいけないので別のことを言うと、こないだこんなことがあった。

某金融機関の支店長から直々に頼まれて、とある日本が誇る会社の3次くらいの下請けメーカーの支援をすることになった。

そこでの社長と(金融機関の支店長も同席)の面談の中、私から「社長はこの会社をどうしたいんですか?」と問いかけると、「続けなければならないと思ってます」との言葉。そこで「いや社長が会社辞めたい、って言うたら辞める自由もあるんですよ、ね、支店長、お宅(=金融機関)はもう担保も取ってるし私が計算したところほぼほぼ担保処分したら貸金をペイできるだろうから、そんなんまずは気にしなくていい。私は社長がこの会社でしたいこと、やりたいことを聞いてるの!」

てな具合のことを言うたら、社長はえ?って顔してた。支店長の前でそれ言う?って。

「だからさ、私が来てる、ってことは金融機関はもうこれ以上カネが出せない、ってことなんだからさ。ただこの日本には自由に生きる、って権利は憲法で保証されてるの。だからさ、まずは今の状況取っ払ってこの会社で何がしたいの?」

って聞いたら、「従業員には報いたい、と思ってます」とのこと。

「でも報いてないよね、財務分析からもそれはわかるの。同業他社より人件費率は低くて、材料費率は高いんだから。専門じゃないのであまり言えないけれどもう工場内では生産性の向上は精いっぱいやってるんじゃない?じゃ、何をすればいい?」

ということで、やはり元請に対して価格交渉をするしかない、という結論に至りました。聞けばもう何年(何十年?)も改まって価格交渉をしたことがない、との由。

せねばならないことをやはりここでも後回しにする、その理由は「元請さんが怒って取引切られる」とのこと。いやなんで元請を怖がるのか?下請けに回している、ということは絶対元請が自分のところでやらないメリットが存在するし、そうした下請け工場のオヤジ程度のカンコツの数字合わせではなく厳正な原価計算やってるって。その代替なんてすぐにはできないし、コスト合わねば今もう取引切れてるし。代替した場合のコストも考えてるって。となるとほかの会社へスイッチする可能性は0ではないけれど、少ないということは言い切れる・・・そういう根拠を示したうえで、それで、価格交渉が不調に終わり、あかんかったらたちばなスキーム(ガチで借入を返さない)もあるということを、金融機関の支店長の前で宣言してきました。はい、俺すごい。(でももっとすごいのは、その支店長ですよ、腹くくってた。まあこんな私を推薦するのだから最初から腹座ってるんだけど)

ほんとうはたちばなスキームを提示すべきかな、と思ったんだけど、ね。社長がまだ事業やりたい、言うんだから、そこは尊重かな?

それの贖罪として、私この社長と先日、元請さんに行ってきましたよ、価格交渉。このずぶの素人がさ。テーブルについていただいて、私がとんちんかんなことも言うたみたいだけど、元請さん「あたらめて見積もりを出してください」とおっしゃったので、まあ脈はあるかと。

そんな感じで、仕事やってます。

何を優先で優先でないか、あのドラッガーさんも言うてるわけですが、それを決められないまま惰性で仕事やってる社長さんがいかに多いことか・・・。

いろんなタイプの社長さんがいるけれども、思いつくまま、あ、これあかんな!と思うことを挙げると

・できない言い訳をする、もしくはできない理由を述べる⇒行動に移れない

・認知バイアスで認知が歪んでいる、物事を客観的に見ていない

・自分だけ棚上げする、自分はどうなのか?と自問自答しない

・時間軸を考えて(段取りを考えて)行動ができない

・伝える努力(一般的にコミュケーションと言われる奴)をしない

・銭金の計算ができない。興味がない、見ようとしない

逆に、こういう素質の人は、やり方によっては◎となるというのが

・ある分野に突出した能力を持つ(アイデア創出、折衝力、逃げ足の速さなど)

・客観的な視点や、俯瞰したものの見方、相手の立場にたった考え方ができる

・失意泰然 得意冷然(いちいちビビらない、自慢しない)

などなどあるのです。

あ、まとまらなくなってきたので、さらにまとまらないことを言って〆ます。

最近ね、ポンコツな(言っちゃう)社長さん(経営者さん)もよく出会うんだけど、一方で腹くくってる人間にも多く接することができてます。上述のたちばなさんや、某金融機関の支店長、役員(本当は個別名申し上げたいくらいなんだけど、お会いしたら話すと思います)とか。特に金融機関でそういう方が出てきた、というのは少しは明るい材料なのかな、とも思います。

では、またです!

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コメント

    • 加藤 正樹
    • 2024年 8月 11日 11:36am

    今回、ワタクシのコメに中身はございません

    >「あかんかったらガチで借入を返さない選択も
    >あるということを、金融機関の支店長の前で
    >宣言してきました」
    マジで貴兄凄い!

    あと、めっちゃ分かるなぁ…と思ったのが、あかん経営者殿の例

    >できない言い訳をする
    >認知バイアスで認知が歪んでいる
    >物事を客観的に見ていない
    >自分だけ棚上げする
    >時間軸を考えて行動ができない
    >伝える努力をしない
    >銭金の計算ができない

    もう、ほんとこれ!
    弊社の経営者にこれ見せて正座させて小一時間問い詰めたい!

    返信なくてかまいません。失礼しました

      • 鷲尾 裕二
      • 2024年 8月 12日 10:24pm

      お褒めのお言葉をいただきありがとうございます。
      いやいや、私が偉いのではなく、それを抜擢した腹くくっている支店長が偉いのです。
      どこの世界もクソみたいな人もいますが、いやはや素晴らしい人々もおられます。
      そういう人と一緒に仕事がやれるのは、幸せなことだと思っております。

      さて。
      経営者のマインドを変えていくのは、結構骨が折れることで、私もこの社長を元請に連れていくのに4か月かかりました。
      その間、なんど「あなたは『本当は』何がしたいの?」「辞めてもええんやで」ときいたことか。

      今の時代(だけじゃないけど)、一般的に大人はペルソナをかぶって社会的な生活をしているわけで、それが社長ともなると、もうそのお面はとることができないくらいのものになっているのではないか、と想像します。

      でもね、ほんとの自分は何がしたいのか?どうありたいのか?それを根気よく聞いていくことで、先が見えてきた、というのが今回の事例です。

      でもね、オチ言うけど

      ほんとの自分が・・・ない人もたまにいるんですよね・・・。

      かといって「自分探しの旅に出る人」ってのも同意できないんだけどね。

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