素人力

私が保有している1級ファイナンシャルプランニング技能士や、中小企業診断士は、世間様では「専門家」「プロ」と呼ばれるものの、私は「ただのおっさん」を自称している。

そもそも「FP技能士」なぞ、タイル張り技能士、印象彫刻技能士、畳製作技能士などの「技能の匠」みたいな資格と並ぶほど「技能」なんて持っていないと思っとるし、中小企業診断士も経営診断のプロ、とか言われているものの、私が人生で経験した専門分野なんて金融の部分だけであるし、それがサービス業やら卸売業、最近は製造業迄、私の思うことを言うて、あらけない話になるがお金をもらっている。

この構造に関して、私は最近「素人力」というものに注目している。

ある程度常識的な考えと、相応の経験さえあれば、この素人力を駆使すれば、なんなくコンサルティングはできるのではないか?なぞと思うのである。

今日の話。

赤字が続いている製造業の社長。で、ここで赤字の構造を考える。簡単に言えば、これ何度も言うてるが、入金<出金の状態が続いているために起こる。ゆえにこれを防ぐためには

・入金を増やす

・出金を減らす

この2つの方策しかない。後は直接的には影響しないか、影響は微小である。

私は出金を減らすことは推奨しない。詳しくは他の項に譲るが、一言でいえば経費節減は限界があるからである。どんなに頑張ったって0にはならない。

ゆえに入金を増やすことに注力することになるが、この「入金を増やす」目的に向かった「手段」を講じないことが多い。

で、じゃあどうするの?と言えば、売上を増やす。売上=単価×数量だから、どちらも増やしたいところだが、製造業の場合、素人力で元請先、販売先に「値上げ交渉」をする「手段」を取る方策を優先となると思う。なぜならば、数量を増やすことは「限界がある」から。

素人のロジックを積み重ね、それを申し上げると、それはできない、と返ってくる。

曰く「慣習上無理」「そんなことできない」「鷲尾さんは業界を知らないからそんなことを言えるのだ」(いや、それ最初に申し上げてるのに、頼んでるの誰だよ?)

じゃ、結論的に、今の状態が続くことになると、事業の存続は無理、いずれ無理なら、今やめとけ、将来はない、という結論になるけど、それでいいんですよね?⇒それはヤダという返答。

結局ね、変わるか変わらんかだけの話になってくる。

元請に価格交渉をする(変わる)か、しない(変わらない)か。しなければ死しかない。

価格交渉のテクニカルな部分はあるけれど、そこはお教えしますよ、それも素人ならば、というか自分が価格交渉「されて」、どのような対応を取るか、そこの想像力と視座を持てるか?だけの話になる。

てなわけで。

素人力を駆使したコンサル(という言葉は嫌いなんだけど、とまた言ってみる)、ご興味ある方は、いつでも仲間として受け入れますよ、コンサル教育は無償だけど「ただ働き」で。私の支援先に自腹で同行してもらいそれをみて学んでくれ、という格好になるけれど、利益が相応に確保できるまで継続支援してくれたら、近い将来支援先の利益に応じて私が報酬をもらうから、その報酬の何割かはシェアしたいと思ってます。その代わり死ぬまで面倒見てもらいますけど。

結局のところ「覚悟」しかないんだろうな、と思います。経営改善に社長が取り組むことも、コンサルになりたい人が経営改善の支援をすることも。

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