やってみなはれ!

「やってみなはれ」精神とは、サントリーの創業者の鳥井信治郎氏が口癖にしていた言葉で、失敗を恐れず、行動し、学びながら改善していけばいいという考え方に基づいています。
鳥井氏は、赤玉ポートワインで莫大な利益を得ながら、危険を冒して日本初の国産ウィスキー製造に取り組みました。当時の日本人には受け入れられなかったスモーキーな香りの強さにもかかわらず、開拓者精神で挑戦し続けました。
この「やってみなはれ」精神は、サントリーの企業理念である「新しい価値創造」を表す言葉として、創業当初から今も全社員の心のなかに生き続けています。現状に甘んじることなく、異分野・新しいことへの挑戦を続けるという社風を根底としています。
サントリーの二代目社長である佐治敬三氏は、戦後の経済成長のなか、父親譲りの「やってみなはれ」精神で次々と新分野に挑戦し、ビール市場参入を果たしました。

ということを生成AIに書かせて行数を稼ごうとする私です。ハイすみません。

ちょっと今週の出来事として、よくも悪くも2つ、この「やってみなはれ」に関わる出来事があったのでご披露。特定できない程度に書いていきますね。

一つ目。とあるサービス業の社長。

私はいつも経営者は現場を離れよ!ということを言うてますが、逆に現場第一主義で絶対に現場を離れたくない、という人を否定はしません。だって私も言わばこの仕事をしてて、私が部下が出来たりしても社長との対話を絶対したいと思うし、そうでなければ本物の企業支援なんてできない思っている。そうなると大手コンサル会社を全否定してしまうことになるのですが、逆に私は経営者としては残念な部類に入るのでしょう。当然大手コンサル会社のほうが収益力はデカいですしね。

で、そのサービス会社の社長。現場で朝から晩まで部下と一緒に働く毎日。で支援を始めてこの事業をどうしていきたいの?と問えば、「経営者となって今の事業を大きくしていきたい」とのこと。それならば、現場を離れて「経営者」「監督者」とのポジションにつき、現場はほぼ部下に全部権限移譲して、銀行交渉や、経営戦略、価格交渉などの仕事をしないと、会社は大きくできないし、

と、口酸っぱく言ってきたんです。もちろんこの言葉は、他の会社でも申していることであり、これが完全にできなくても「部下でも出来る仕事」は、絶対に部下にやらせないと、会社自体が大きくなれません。

ということをほぼ1年半前から言うてきた私。

で、この度ようやく踏ん切りがついて(私は何度も繰り返し言うてきた)、晴れて10月1日から彼は現場を離れることになりました。

それで先日、社長のフォローアップをしに新幹線に乗って会いに行ったんだが、なぜか浮かない顔。かつストレスをすごく感じているという話。まあ一日財務の話やらなんやらを行い、夜飲み会の席で彼がのたまうには・・・

「やはり現場仕事がしたいです」

うん、経営者の仕事をしないことを怒っているわけではないのです、自分のことを知るのに1年半かかってしまった・・・ということに落胆したというか、いやもっと私が強力に強制的に「現場を離れよ!」と言って現場から引き離せば、2週間足らずで自分の気持ちに気が付いたかもしれない、1年半前に社長の意図を確認したうえで、社長が現場に出るのは最小限にする仕組みを整え、それ以外を部下に全権移譲出来たのではないか、と思えばこの1年半、長いよな・・・とか社会人人生における3%くらいは消費したのではないか、とか思ってしまうわけです。

これが、一つ目の「やってみなはれ」を強烈に言わず、「失敗を恐れず、行動し、学びながら改善していけばいい」ということをさせてやれなかった、まず「行動していただく」を強制できなかった私の反省。

2つ目。

これは、実際にやってみた、それで結果が出たヤツ。

この会社は製造業。ご多分に漏れず赤字基調でリスケもしてる。もう銀行もカネ貸さないし、でもどうしても事業は存続したいとおっしゃる。

となれば、必然的にダメ元で元請に対して「値上げ要請」をせねばならない、と私は無茶苦茶考えてその結論に至った。聞けばオヤジの代からそんなことをしていないとおっしゃる。またそんなことしたら取引を切られる可能性もある、との発言もあり。

私の反論「いやいや、この事業やってても赤字だし、一番取り引きがデカいX社の仕事は赤字だから、それがなくなれば、仕事は少なくなって赤字は少なくなるかなくなるよ、このまま続けても赤字ならどっちにしろ退路はないんだから、もう不退転の気持ちでやるべきだと思う」

と申し上げたところ、なんやかやで値上げ交渉を遂行、本日こんなメッセをもらった。

「価格交渉はX社に関しては全部では無いですが、11月より1割程度値上げとなりました。引続き交渉は進めてますが、どうしても合わないものは、撤退の選択肢も入れて進めます。X社以外の他のお客様も交渉始めてます」

まあ、やってみなはれ精神でやれば活路も広がるし、もし失敗してもそのリスクさえ覚悟ができていれば何も怖いモノはない。

失敗を恐れず、行動し、学びながら改善していけばいい

人間はいつか死ぬ、有限の生き物だから、行動できる回数は限られている。成功するかしないかは行動してみないと分からない。失敗してもいい、だけどなぜ失敗したかを学んで、検証することは必要。また同じ失敗を繰り返す。これが「学びながら改善していけばいい」です。むしろ後半のほうが大事かも。

ま、今日申し上げたいことはそういうことです。

追伸:価格交渉については、ちょっと素人ながら申し上げたいこともあるので、近いうち別項で述べますー!

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