いまだにモラトリアムな私
三重働き方推進支援センターにおけるオンラインセミナー
「6月28日(水)10:30~11:30
令和の働き方と生き方を考える
講師:鷲尾裕二(中小企業診断士)
~垣根涼介「君たちに明日はない」をテキストとして~」
ってことで、えらっそうにお話をさせていただきました。
その振り返りというか、最近情報発信もないのでその反省も込めて。
このタイトルでセミナーをする、って日が来るのなんて、人生で思ってもなかったりしてます。というのも、私実は名古屋大学教育学部教育心理学科というところで卒業しておりまして、諸先輩には
堀田あけみ教授(数年前、この方が審査委員長を務める文学賞で次席をいただきました)
や
速水敏彦教授(私の卒論の指導教官です・・・)
など、そうそうたる「人間とは何たるか?」ということを研究されておられてきた先輩たちがおられる中、今はいわば畑違いの仕事=中小企業診断士をしております。もちろん組織論や組織の中のパフォーマンス向上など、教育心理が役に立つ場面も相応にあるのですが、前職が金融マンということもあり、一応公称の得意技は、屋号でもある「資金繰り」でもあり、そちらがメインということになっておりました。
が、
最近、私が継続して見させていただいている企業は、幸いにも資金繰りが安定してきており、次の経営課題として売上向上をするべく、マーケティングに力を入れ、その次に人材の確保や、育成にも力を入れたい、ということで、そのような相談を受けることが多くなってきました。中小企業診断士として、また自分のこの仕事をやっていくうえで、「広く、そこそこ深く」をモットーにしている私としては冥利に尽きるところでもあります。
なんだか、一周回って・・・という感じでもあります。というのも、このブログでどっかで書いたような気もするけど、なんだか今はもう思い出せなくなっているけど、理系クラスを選んで、そんでもっていろいろあって教育学部に進学することになって、で、そこで教育心理学というのを選択する、で就職は金融機関を選んで、それこそ法学、経済学などの「実学」バリバリのところに入社、でドロップアウトして、それの継続?という中小企業診断士という資格で飯食ってて・・・とか「紆余曲折」という言葉は自分のためにあったのか?とか、振り返って思うわけです。
で、いま高校時代を振り返るのならば・・・
高校三年生ともなると、自ずと「進路選択」というものがあり、二年次に理系を選択し、数学が全く低空飛行だった私は、これ以上理系数学をやってもNGだろう、と見切りをつけ、今度は文学部を目指すべくがんばることしました。が、自分がやりたいことが決まっているわけでもなく、国語が好きだから、みたいな理由で選んだような感じがあります。他の級友は
「エンジニアになりたい」
「医者になりたい」
「建築家になりたい」
などと、元理系がゆえに、自分が進むべき進路、というものをしっかり決めて
「自分は何たるか」
というものに答えをもっている人間が相応に居りました。
が、私にとっては「自分は何たるか?」という根源的な問いに対して、18歳くらいで何が決められるんだ?みたいな気持ちが強烈にありました。そっから35年経った今でも、その思いはぬぐえず、25年間金融マンをやってきたのにも関わらず「自分は金融マンである」とか、もうすでにこの商売5年目に突入して、資格取得後8年経っているのに「自分は中小企業診断士である」というのもなんだか違うなーとかそんな思いがあります。
これを、
「モラトリアム」
というのだ、ということを知ったのは、それこそ大学に入って心理学概論とかを勉強した時でした。そもそも日本史選択をしていた私は、関東大震災時・金融恐慌時に手形の支払い猶予(モラトリアム)を発令し、経済を安定させる施策をとった、という文脈でしか知らなかったので、初めて聞いた時には違和感満載の心持でございました。
四半世紀以上経った今でも、その思いは継続して持っておりまして、さすがに今の仕事に違和感は感じていないけれど、では、今の仕事を何やってるの?と聞かれれば、こんなことやってます(と、半年ほどまえのセミナーのレジュメに書いてあった)
・融資調達(債務超過+赤字の会社に、8百万円+12百万円、他)→財務 ?
・セクハラ/パワハラ研修、モチベーションアップ研修、人事制度改革→人事労務
・商標登録のお手伝い→知財
・工場での生産性アップ→生産管理
・手作業システムからのシステムIT化→情報システム構築
・事業の引継、買収→事業承継・M&A、相続
・幹部社員の仲たがい仲裁、要求過大な株主のシャットダウン、合併処理、お悩み相談→愚痴聞き
もちろんこれだけではありませんが、これこそ、モラトリアムの真骨頂であるなあ、とか思うわけであります。
取り留めのないことばかり述べてきましたが、社長さんみなさんに「何がやりたいの?」「自分の本当にやりたいことは何?」とか聞いているくせに、自分がやってきたことは、取り留めもないご相談聞きかい?みたいな自問自答をしつつも、根底には
他の人に役に立ちたい
という思いが根底にあります。こうした作文以外は。
はい、まとまりが付きにくくなってきましたが、こうした思いを引き継いでくれる「若い人」もいないのかなーなんて思ったりもしてます。
次回はそのことについて書こうかな。はい、尻切れトンボで終わってみます。
アイキャッチもなしで・・・。
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