財務バックオフィス構想

いきなり硬いタイトルなんですが、今こんなことを考えてます。

いろんなところから、コロナ融資後の対応ということで私のところに話が来てます。要はコロナ融資を借りたはいいが、元金返済が出来なくなって、どおにかしてぇ!という話がちらほら。で、私が財務的な支援をするんだけど、で、結局はリスケ(さらなる元金据置返済の継続)をやるんだけど、これいつまでも続けることは建前上できない(「建前上」としたのは本音部分では出来る、ということ。詳しくはこのセミナーに参加してもらえれば)。

こうした場合やることは以下赤字の通り。

シンプルにこれがやりたい。継続するか廃業するかを判断するためには、返済が出来るくらいのキャッシュフローが作れるかどうか?という観察、観測をする必要がある。

では、そのキャッシュフローが作れるかどうかを見るには日々、月々の「正確な」「試算表の作成」が必要である。となれば、必然経理業務のスムーズ化、精緻化、正確さ、そして私が一番重要視するのが「定期性・定時性」である。

「定期性・定時性」とは、「毎月きっちりと〆る」ことだけである。

それさえできれば、経営判断をまずは見誤らないといえる。ただ、それを怠る経営者、及び税理士がいかに多いことか・・・。とあるリスケ先の企業。今年9月に相談があったのだが、聞けば3月から試算表を〆られていない、とのこと。その経営者は「自分が悪い」とは言うてたものの、金もらっている税理士は何も言わないの?と聞けば、何も言ってくれない。

うーん。

通常に運営しているときも、定期・定時に勘定を〆るということは大事なのに、まして経営が苦しく金策を走らざるを得ない経営者の経営状況が分からねば、基本なんの手も打てないではないか?(もちろん私はまずリスケにて資金に余裕を持たせ、そのうえで経営者&税理士のケツを叩き、早いところレシートなりなんなりを収集し勘定を〆め、正確な損益、資金繰り状況を把握する必要があると考えている。それが経理の役割の第一義だと思う。

それを、経営者も「俺は数字が弱いから税理士に丸投げで・・・」とか言いつつ、経理+税務を税理士に丸投げする。税理士の目的は「税金を納めるため」の決算作成だから、乱暴な言い方をすれば年一回しゃかりきに伝票をまとめ、確定申告すれば終わり、という仕事をすればよい、といった税理士も私の見る限り多い。またそれに乗っかって、日々のレシートなんかをまとめておいて、その整理の督促もしないから、「楽だ!」と思っている経営者も多いことも付記しておこう。まさに面倒なことは(決算まで)後回しの状態である。で、そんなところから戦略等を含めた財務など出てくるわけがない。

私が考えている、経理・税務・財務の理想の関係は下記図の通りである。

今のところ、「経営と言えば税理士」という認識が日本では広がっていて、また経営者の不勉強により、情報弱者が搾取されている実態もよく見かける。これを無くしたいのもあるが、経理業務を会社を成長させる「財務」とのかかわりを太くすることが大事だと思う。

では、税理士がどれだけ財務が分かるか?ということで、こないだいい質問を思いついた。ちょっと横道にそれるが・・・。
経営者保証ガイドラインってやつがある。これは会社が一定の条件を満たせば、現在借りている借金についてる社長の連帯保証を抜いてあげますよ!というものであるが、これには具体的にこういうことを書いている。
1.合理的な保証契約のあり方
(1)金融機関は、融資先が将来にわたって以下のような要件を充足すると見込まれる場合には、経営者保証のない融資の可能性や、経営者保証を代替する融資手法の活用を検討すること。
①経営者等から十分な物的担保の提供がある。
②融資を受ける中小企業とその保証人である経営者個人の資産・経理が明確に分離されている。
③法人と経営者との間の資金のやりとりが、社会通念上適切な範囲を超えない。
④法人のみの資産・収益力で借入返済が可能と判断し得る。
⑤法人から適時適切に財務情報が提供されている。
⑥経営者等から十分な物的担保の提供がある。
以下略
まあ、この①~⑥の条件を満たしたら、原則保証人を外してあげますよ!という制度?である。私はこの保証人外しを、経営の目標の第一ゴールとして支援している。

で、税理士さんが財務というものを見れるかどうか、一度こういう問題を投げかけてみてほしい。

「④法人のみの資産・収益力で借入返済が可能と判断し得る、ってありますが、これ具体的に数値的にどのような水準まで行ったら④は合格!ってなるんですか?」

はい、具体的に「借入返済が可能」とはどういうことですか?どんな財務水準になれば◎なんですか?という質問です。これに「即答」できない税理士は財務が見れない、ということと同義です。異論は認めません!だって、財務の意義として、会社や経営者の人生がかかっているルールを知らない!ってことありえません!(まあこれをはっきり書かない財務省や中小企業庁もおかしいんですが)まあ100歩譲って「税務」のプロだから、「財務」は分かりません、と言うんなら。それなら一切財務に口出すなや!とは言いたい。

項をかえて私が答えのブログを書きますが、経理の〆である試算表ができてなければ⑤も?マークがついて、保証人は一生外れない、ということを考えるならば、経理の重要性もおのずと理解できるかと思います。

やっと本題です。ですんで、上記の図のとおり、経理と財務のパイプを太くし、適時適切な開示を行ったり、会社が変調を来すことを未然に知りたい!ということから、「経理⇒財務」の適切なアプローチが出来るような人材が欲しい!というより人材を育てたいと思ってます。

愚妹も会社を作ったことですし、ここでフリーランス法にひっかからないように、経理の仕事をやってもらいつつ、財務まで助言できる「専門家」を養成してみたい、と言うのがあります。もちろん私が保有している中小企業診断士の王道、「会社を成長させる」というところまで引き上げたいとも思っております。

経理の仕事、と言うても一番大事なのは「社長のケツ叩いて、毎月くどくしつこくはやく伝票(特に付き合いと称してキャ●クラとかに飲みに行った時の領収証)出せや」ということです。そこが一番経理の仕事で大事なところだと思ってます。その後は定型業務で出来ます。それよりも「定期性・定時性」が、適時適切な財務情報の開示につながる、と考えています。

我こそは!と思われる方、最初は報酬もさほど出せるとは申せませんが、この適宜の財務状態の把握をするだけで、相応に会社に儲けは出てきます。で、営業戦略とかけ合わせれば、さらに会社の収益は増え、それを原資に分配をいただき、立候補者には還元できると思います。

ま、そんなところで暑く語ってしまいましたが、鷲尾に話きいてみたい、と思われる方、ウェルカムですので連絡をくださいまし。

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