夢のマイホームとは?~その1

私20年以上前からずっと書いてみたいことがあって、ちょっと今回の連作記事で昇華させてみようと思ってます。

リアルなことを申してみると、猫も杓子も、いや住宅メーカーも銀行も、さらには政府も

夢のマイホームは何としてもGETしよう!

みたいなキャンペーン張ってて、住宅メーカーはあらかじめ利益を乗っけておいて、そっから値引きをどんだけしても損せんような価格で売る。大手メーカーは住宅の価格の半分が広告宣伝費という噂もあったり。

あ、そうだ若い人にはわからんだろが、

小坂明子/あなた

のようなステレオタイプな、「持ち家→家族の幸せ」のイメージをこの高度成長期に日本人が植え付けられてしまったのではないだろうか、と思うのであります(結局この歌も「愛しいあなたは今どこに」って別れたのか、実現しなかったのか、ってのが皮肉ですね)。

一方銀行も、「30年以上付き合ってもらえる可能性の高いお客を捕まえるチャンスこの一戦にあり」という感じで、ライバル銀行に0.01%でも安い金利を提示し、うちと取引するとこんなにお得なんですよ、とかそういう甘い言葉をささやく一方、

収入が足らなければ「ご夫婦の収入を足せば十分にこのローンは返せますよ」とかいうて連帯債務者や連帯保証人に奥さんを仕立て上げるもんだから、離婚したくてもできない夫婦を私は多少知ってます。

(あ、この記事を読んだ人は、一旦連帯保証人になったら、たとえ離婚しても保証人を外してもらえることは原則できません、ってことを覚えておきましょう。すなわち借金の返済義務は完済するまでついて回る、ってこと。あと借入人≒連帯保証人ってことも覚えておいてくださいまし)

最後に政府も、住宅需要の拡大は景気刺激が強く出て、経済が活性化するもんだから、住宅ローン減税なるものを用意して、住宅ローン組んだらこんだけ税金が安くなるよ、という宣伝が、いつの間にか上記住宅メーカーや銀行によって、「住宅ローン組むとこんだけお金がもらえます」にすり替わり、ローン残高の1%>所得税額の人が「俺は何でローン残の1%もらえんのや!?」言ってきたりして、そうした苦情を2度ほどサカナクションバリに丁寧、丁寧、ていねーいに説明させていただいたことがあります。
源泉徴収制度のニッポンで、年末調整で金が戻れば得したような気になっているサラリーマンを量産してきた教育の結果、税金を戻してやるだけで国民をぬか喜びさせてるんですよねー。払ったもんが返ってきただけなので本質得したわけではないんですが・・・(あれ、今日は語気が荒いぞ!)

今日の日経なにか重い

今日の日経、なにか重いなあとおもったら、これ。この特集が。

な、なんと、国交省の大臣までもが寄稿しているというこのリキの入れよう! 

この日経新聞第2部20ページ、さらに上質な紙が使ってあって、「保存して読み返してみてね」みたいなそこはかとない「圧」を感じるのは私だけでしょうか、また、これを読んで、やっぱマイホームほしいよなあと思われた方々もおられるでしょう。(いったいこれいくらかかってる企画なんでしょう?大手住宅メーカーのえらいさんも寄稿してるし)

ヒトの価値観は様々なので、なんとも言えないのですが、これって戦後の日本人が植え付けられた作られた価値観じゃないのかな?とか思ってしまうのは、私がとんでもないあまのじゃくだからでしょうか?

それとも前職時代に、無理して住宅ローンを組んでマイホームを買って、返せなくなって苦労してきた人、ほかにも、上述の離婚したくてもできないみたいな不幸な人を見すぎてきたせいなんでしょうか。

住宅ローンメーカー、金融機関、不動産屋、さらには政府迄敵に回してしまう話かもしれませんが、今後数回お付き合いいただければ・・・。

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