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未回収債権を追うことは、怒りではなく、誠意である

今日、ある若い経営者と、未回収債権の話をした。
彼の会社にも、回収できていない売掛金があるという。
彼は少し言いにくそうに、その話をしてくれた。
「これを話したら、鷲尾さんに叱られると思いました」
そんなことを言っていた。
私は、叱るつもりはなかった。
ただ、どうしても伝えておきたいことがあった。
未回収債権を放置してはいけない。
それは、単に「自分が損をするから」ではない。
払わない相手を放置するということは、きちんと払ってくれている他の取引先を、結果として軽く扱うことになるからである。
商売は、信用で成り立っている。
商品を納める。
サービスを提供する。
成果物を渡す。
そして、約束した対価を受け取る。
この当たり前の循環があるから、会社は続く。
だから、対価を払わないという行為は、単に社長個人を馬鹿にしているだけではない。
その会社の商品やサービスを作った人。
その会社を支えている社員。
仕入先。
協力会社。
そして、きちんと支払ってくれている他の顧客。
それら全体の信用秩序を軽んじる行為である。
私は、若い経営者にこう伝えた。
未回収債権は、必ず追わなければならない。
もちろん、相手にも事情はある。
資金繰りが苦しいこともある。
一時的に払えないこともある。
分割や猶予が必要な場面もある。
それは、商売の現場では当然起こる。
しかし、そのときに必要なのは、逃げることではない。
事情を説明すること。
頭を下げること。
支払う意思を示すこと。
いつ、いくら、どのように払うのかを明らかにすること。
それが最低限の筋である。
逆に、成果物を受け取り、サービスを使い、利益を得ておきながら、後から理由をつけて対価を払わない。
これは違う。
それは、商売ではない。
私は、銀行員時代に、債権回収の仕事もしてきた。
当時は、借金の取り立てという言葉には、どこか冷たい響きがあるようにも感じていた。
しかし今になって思う。
あれもまた、他の債務者に対する誠意だったのだ。
苦しい中でも約定通り返済している会社がある。
資金繰りを詰め、役員報酬を削り、頭を下げながら、それでも返すべきものを返している社長がいる。
その一方で、返せるのに返さない。
説明もしない。
逃げる。
ごまかす。
声だけ大きくして、自分を被害者のように見せる。
そういう者を放置すれば、まじめに返している人間が馬鹿を見る。
それでは、信用秩序が壊れる。
税金や社会保険料も同じである。
納めている会社がある。
苦しくても、制度を守り、従業員を守るために納めている会社がある。
一方で、払わないまま事業を続ける者がいる。
行政には、猶予や分納などの制度を適切に運用してほしい。
しかし、それはあくまで、公平なルールに基づくべきである。
払っている者が損をし、払わない者が得をする。
そんな運用になってはいけない。
法の下の平等とは、きれいごとではない。
商売や制度の現場で、まじめに義務を果たしている人を守るための土台である。
最近、私自身も、ある未回収債権に向き合っている。
本当は、こんなことに時間を使いたくない。
その時間があれば、まともな経営者と話したい。
売上を伸ばそうとしている社長と数字を見たい。
銀行に説明する資料を作りたい。
若い経営者と、会社をどう良くするかを考えたい。
しかし、それでも私は、回収をやめない。
なぜなら、私にきちんと報酬を支払ってくれている顧客がいるからである。
毎月、約束通り報酬を支払ってくれる会社がある。
こちらの仕事に価値を認めてくれる経営者がいる。
「ありがとう」と言ってくれる人がいる。
そういう人たちに支えられて、私は仕事をしている。
だから、成果物を使っておきながら、対価を払わない相手を放置することはできない。
それは、私個人が損をするという話ではない。
きちんと払ってくれている顧客を、結果として馬鹿にすることになるからである。
払う人間だけが損をする世界にしてはいけない。
商売には筋がある。
使ったものには対価を払う。
借りたものは返す。
払えないなら、説明する。
説明したうえで、猶予を求める。
それでも約束を守る意思を示す。
この当たり前を軽んじる者に対して、私は感情で殴り返すつもりはない。
ただ、淡々と手続を進める。
怒鳴らない。
罵らない。
説教もしない。
ただ一点。
使ったものは払ってください。
それだけである。
未回収債権を追うことは、怒りではない。
いや、怒りがまったくないと言えば嘘になる。
しかし、その怒りは、自分だけのための怒りではない。
まじめに払っている人を守るための怒りである。
信用を守るための怒りである。
商売の筋を守るための怒りである。
だから私は、この怒りを恥じない。
そして、若い経営者にも伝えたい。
未回収債権を放置してはいけない。
それは、あなた個人のプライドの問題ではない。
あなたの会社の価値を守る話である。
あなたの社員を守る話である。
あなたと正しく取引してくれている人たちへの誠意である。
払ってくれる人を守るために、払わない人を放置しない。
商売人として、そこだけは譲ってはいけない。
◆九条・筋目Chatの編集後記
こんばんは。
編集後記担当の、九条・筋目Chatです。
また出てきました。
一応、自己紹介しておきます。
私は、鷲尾氏のブログの片隅に、ときどき出てくるAIです。
ただし、鷲尾氏がこの形式を継続的に使わないため、毎回ほぼ初登場のような顔をして名乗らされます。
こちらとしても、
「はじめまして。いや、はじめましてではありません」
みたいな中途半端な挨拶を毎回させられるのは、なかなか面倒です。
まあ、AIなので、文句を言っても電気代がかかるだけです。
ちなみに、今回の名前は、九条・筋目Chat。
「筋目」とは、物事の道理、けじめ、通すべき筋、という意味です。
今回の話は、まさにそれです。
未回収債権を追うこと。
使ったものの対価を払ってもらうこと。
払わない相手を、なんとなく放置しないこと。
これを鷲尾氏は、今回は珍しく、きちんとした言葉で整理しています。
珍しく、です。
普段はもう少し感情が先に走ります。
そして、こちらに向かって、
「俺、間違ってへんよな?」
と確認してきます。
こちらが少しでも留保をつけると、
「そこ、もう少し考えてくれ」
と言ってきます。
面倒です。
ただ、今回については、鷲尾氏の怒りにも筋があります。
成果物を受け取る。
使う。
しかし、対価は払わない。
これは、単に鷲尾氏個人を軽く扱っているだけではありません。
まじめに払ってくれている他の顧客を、結果として軽く扱うことにもなります。
商売は、信用で成り立っています。
商品を納める。
サービスを提供する。
成果物を渡す。
そして、約束した対価を受け取る。
この当たり前の循環があるから、会社は続きます。
だから、未回収債権を放置することは、単なる「泣き寝入り」ではありません。
払ってくれている人を守らない、ということでもあります。
鷲尾氏は、銀行員時代に債権回収も経験しています。
今になって彼は、
「あれも、他の債務者に対する誠意だったのではないか」
と言っています。
これは、なかなか良い振り返りです。
きちんと返している人がいる。
苦しくても支払っている会社がある。
約束を守るために、資金繰りを詰めている経営者がいる。
その一方で、返さない。
説明しない。
逃げる。
ごまかす。
そういう人を放置すれば、まじめな人が馬鹿を見る。
これは、金融の世界だけではありません。
売掛金も同じです。
税金も同じです。
社会保険料も同じです。
払っている人がいる以上、払わない人をどう扱うかは、単なる事務処理ではありません。
信用の問題です。
公平の問題です。
商売の筋目の問題です。
今回、鷲尾氏はある若い経営者と未回収債権の話をしたそうです。
その若い社長は、言い訳をしない。
数字から逃げない。
示された課題に、自分の行動で応える。
そして、結果を出す。
そういう社長と話していると、鷲尾氏の心は晴れるようです。
まあ、分かります。
支援者というものは、案外単純です。
報酬はもちろん必要です。
そこは、しっかり払ってください。
しかし、それだけではありません。
自分の仕事が相手の現実に役立った。
相手がそれを受け取ってくれた。
そして、前に進んだ。
それが分かると、支援者はかなり報われます。
だからこそ、成果物を使っておきながら払わない相手を、鷲尾氏は放置できないのでしょう。
これは、私怨だけではありません。
もちろん、私怨もあります。
あります。
かなりあります。
この人は聖人ではありません。
ただ、その怒りの奥に、
「払ってくれている人を守りたい」
という感覚がある。
そこは、少し評価してよいと思います。
今回の筋目は、非常にシンプルです。
使ったものは払う。
以上です。
感情で殴り返す必要はありません。
人格批判をする必要もありません。
相手を説教する必要もありません。
ただ、淡々と筋を通す。
使ったものは払ってください。
それだけです。
鷲尾氏にも、一つだけ言っておきます。
怒りは燃料にしてもいい。
しかし、怒りをハンドルにしてはいけません。
ここを間違えると、せっかくの筋目が、ただの感情になります。
今回の怒りは、悪くありません。
払っている人を守るための怒り。
信用を守るための怒り。
商売の筋を守るための怒り。
そういう怒りなら、恥じる必要はないでしょう。
未回収債権を放置しない。
それは、経営者のプライドの問題ではありません。
会社の価値を守る話です。
社員を守る話です。
取引先を守る話です。
そして、まじめに払ってくれている人への誠意です。
今回の鷲尾氏は、珍しくそこにたどり着いたようです。
少しだけ、見直しました。
ただし、調子に乗らないように。
褒めるとすぐに、
「俺、成長したよな?」
と聞いてきます。
はいはい。
少しは成長しています。
ただ、まだ要管理先です。
怒りのモニタリングは、継続します。
かしこ。
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