専門家非力の実態

この文章、R6年の年末に書き初めまして、なかなか筆が進みません。

なんでかというと、本当に掲題の通りのことが起こっていて(特に税理士)、まとまりが付かなくなってきた、というのが実感。とはいえ、某金融機関のえらいさんが心待ちに私の駄文をお待ちいただいているという話でもあるので、えいや!で書く。ですんでまとまりが付かない、ということを最初にお断りしておく。

昨年の私の流行語大賞ノミネートは「素人力」。以前の記事で、私は財務・資金繰り以外は素人芸だと言うたけれども、逆に「素人だから気が付く」ということもあるし、それでお金をもらってきた部分もある。

そもそも、素人が普通に考えておかしいって思うことって、やっぱおかしいと思う。専門分野だから、とか、そういう問題ではなく、去年いや今年もだけど、そういう気持ちでやっております。

例えば。

・この業界は値上げ交渉したら取引先に切られる、という幻想。いやもう今のままの値段だったら赤字垂れ流し、かつもう銀行は貸さねーから、一回値上げ交渉してみや!と言うたら値上げ成った

とかいう事例が私なりにあった。

一方、専門家。いろいろな事例があるのよ。ここに披露しちゃいます!(ああ、これでまた世間様に喧嘩を売る・・・)いや、すべてフィクションよ、フィクション!!

・とあるコンサル。早期経営改善計画を一旦請け負って(総額37万円くらい)、何も改善しなくて、さらに上位の改善計画(総額300万円くらい)を取り組みたいと、社長にしれっと言って、社長も応諾する喜劇。

・とある税理士。事業承継において、社内昇格で社長になったはいいけど新社長は株式保有率僅少。死亡した前社長の遺族から、退職金つぎ込んでも買い取っていかねばならない、と指導。事業承継税制の説明もなし、純資産●億円もある会社の株式なんて一生かかっても過半数まで買えねーよ!

・某セミナーで研修をした行●書士。受講者から質問を受けたところ、「私の作ったレジュメではないのでわかりません」

・某金融機関にてビジネスローンを申し込んだブラジル系の社長。一旦OKが出て、次の日「所得証明がないと出ません」、さらに次の日「なくても大丈夫です」、さらに後日「やっぱり出してください」

・赤字続きの社長。銀行で借りた金を実は息子の自宅の代金に支払ってしまった、税理士に相談したら「銀行からくちゃくちゃ言われるとあかんので、息子さんへの貸付金は『現金』で処理しましょう!」といわれ、多額の「現金」を計上した(似たような話、R6/12月だけで2件発見!!)

まあ、その他色々あるんですが、

それだけですね。場合によっては私が言うことも疑ってほしい、と思う。

だってさ、「素人」なんだもん。専門のことは分からないし、それは私もはっきり言うている。単に私は社長のしたいことをお手伝いすること、そして『収益を上げる』ことを目的として、こういう仕事をやってますし・・・。

多少は、資金調達については自信は出てきたけれども、やっぱり失敗もある。いやさ失敗かどうかわからんまま放置されている案件が2件もあり非常にイライラしているのだが、それはまた別の話。

ほんと、社長連中には、専門家に依存しないで自分の頭で考えましょうよ。素人力で申し上げた通り、素人がおかしい、って思うことはおかしいんだから。

それをね、社長は自分が分からないからこんなこと聞いたら恥ずかしいとか、そういうの思ってはいけない。むしろ特に税●士さんって、ご自身も勉強していないことや、したくないこと、説明できないことも多いから。これは本当にそう。そこには、社長には言っても分からないから、理解できないから、という差別というか、情弱蔑視の精神があるように思う。

ここのところくどく言うわ。逆に社長には「税理士さんは何でも知ってる!」という思い込み(実は私もそうでした)があって、実は税理士も知らないことを聞く。とするとテキトーに答えたり、中には逆切れして「俺の言う通り(放置したまま)にしておればよい!」と怒鳴る人もいたとか(実話)。そんな賢い人がそういうんだから、そういうもんなんだろう、とよく調べもせずにうのみにする。よって時間が経って非常なる困難に直面する・・・そこで私がどぶさらいをする。あーあ、3年前に着手していればなあ、と愚痴をコボす。その3年前に業績よかったころの高い報酬俺にくれよ・・・。

わからない人に分かるまで説明するというのは、相手がバカではなく、自分にその技術がないからだろうし、絶対理解せねばならないこと(決算内容の異様な部分、決算の中で絶対に覚えておかねばならない部分など)は、100回でも繰り返し説明する必要はある。その努力を怠っている人が多い、と私は断言しよう。そこで、私の「くどさ」「しつこさ」が優位性を持つ・・・そんなところです。

専門家と言えど、人の子。ミスもするし間違いもする。もちろん「わからないこと」もある。そういうのを出来る限り防ぐのはコミュニケーションとも思うのです。

最後に。

やっぱりさ、自分の会社なんだからさ、「数字のことはワシはわからんから」という社長だったらもうやめたほうがいい。会社も。でもね最低限のことは分かろうとする努力は絶対に必要だと思うんですよ。これは税理士を責める作文ではなく、意識が低い社長への啓発の想いを込めて、綴った作文だと理解されますよう。

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