覚悟を決める

私にとっては非常に珍しいことであるが、自腹を切って(とはいえたった5000円だけど)先般、たちばなはじめ氏のセミナーに参加した。相当の期待があっていくセミナーは普通は期待外れ、金返せ!となるのが常でございましたが、私にとっては◎でおつりがくるくらい。懇親会や個別相談も受けて私のクライアントの相談までさせてもらいました。ありがとうございました。

ちばなはじめ公式サイトは、ここクリック

前々から、なんとなーくだけど「金は返さんでええ」という発言を繰り返してきた私なんだけど、その終着点がどこにあるのか、わからないまま、あいまいなままで言うてきたのだけど、結局それが合っていた、との認識が得られたのは大きかった。そう、その「金返さんでええ」の終着駅は「あいまい」(たちばな氏は「風化」とおっしゃってたけど)。

そこまで悟るに至るご苦労は並々ならぬものがあったと推察しますし、今でも氏は現役多重債務者でいらっしゃるのでですが、「ほかの人を救う」だけの変な義務感だけではなく、それがロジカルであることもわかったのが良かった。

簡単に言えば(いや難しいんだけど)、「貸し手側が権利行使しないできない状態を作る」というのがキモなのかなあ、というところかな。

若いころから金融マンとして教えを受けてきたことが「貸した瞬間に借り手が強くなる」ということ。以下、貸し手の立場で物申します。

これって真実で、「カネ返してくださいよ」「返したいと思ってるんだけど、お金がないのよ」と言われたら終わり。裁判所でいくら判決を受けても、差押え命令を受けても、1億円の債権があるのに、1,000円しか差押えできなかったら、残債は永遠に請求しなければならない。現実にはできっこない。不動産担保とってるからよし、となるかもしれないけど、そもそも希望価格で売れない場合もあるし、現実問題、債務者の自宅で債務者が住んでいるままの物件なんて、相当の技術がなければ立ち退き交渉なんてできないだろう・・・。

もっといえば、たちばな氏を筆頭に、先代社長がこさえた借金なんて、ご自身に責任はない。(私は、そうでなく自分で創業した人にはもっときつく当たるつもり)、そんなもの払えません、と言うてしまえば、今の時代、怖い人がやってきて怖いことを言うだけで、逮捕されちゃう時代。ましてや貸し手(銀行)側に守秘義務があるから、家族に「旦那さんに借金がこれくらいありましてね・・・で、返してもらえないんですわ」なんて言うた時点で、アウト。

実際には債権者側に厳しい時代になっている、ということも言えるかもしれません。

ただね、債務者が無知すぎる。

昨日も某所で奨学金のお話しをしてきたのだけれど、お金の何たるか、をわからず奨学金を借りる、みたいな人も多いんだろうな、とそんな気もしているわけです。

また、前から言うてますけど、会社の社長に限れば、資金繰りがキツイ、というてる人に限って、すでにリスケ実行済で利息しか払ってなく、それでも苦しいのであれば

「そもそもの儲ける力がない」

ということにほかなりません。そういう会社がこのまま存続しても、法人そのものの担税力がない、ということになり、法人税はいつまでたっても払えず、国の支援策の「税金を食べる側」にしかなりえません。

そういう会社に対して、たちばな氏は「もうそんなんやったかて無駄だから早く商売を畳め!」となるのですが、私の立場は「1年くらいの収益増加に対する努力のラストチャンスをあげてみたい」というスタンスです。まあ中小企業診断士という肩書がそういう意味では邪魔かもしれないなあ・・・。

ただし、今まで努力して儲けられなかった会社が、1年キリの努力で収益をあげようとするのですから、常識はずれの施策や努力の量をこなさなければならない、ということだけは申し上げたいです。

それには本文のタイトルである

「覚悟」

がむちゃ必要であることは言うまでもないでしょう。まあこの覚悟ができない社長が多いこと。上記の借りた金を返さんでええ、の終着点は「あいまい」と申し上げましたが、結論を「あいまい」にもっていくために、確固とした「覚悟」が必要であることは実に皮肉なことである、とは思います。覚悟を決めたらたいがいなことにはビビらなくなりますよ。

ほかにもたくさん言いたいことはあるのだけど、(例えば金融機関の後回し主義とか)まとまらなくなってしますので、この辺で。

たちばな氏に、「鷲尾さんも私のやってるスキームぐらいできるでしょ?」と言われたのですが、そりゃできますが、やはり私は「実践していない」というのが非常なる弱みになると思うのです。ですんで、彼に一度コラボしたいでーす、というたら喜んで、とおっしゃってくれましたので、近々そのような企画を組んでみたいと思ってます。

最後に、氏のスキームを実行するには

知識

スキル

戦略

が必要だ!とおっしゃっておられましたが、私はここへ、鷲尾スキーム、たちばなスキームとも

りぬく覚悟

が必要であるということを添えて、この文章を〆ます!

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