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帳簿と現金を「毎日」「合わせなければならない」のはなぜなのか?
皆さんこんばんは。
最近真面目なネタが多いのは、いろんな人から
「あれ教えてチョーダイ!」
みたいな話が舞い込んできまして、
また、それが結構本質的な話でもありまして、これは皆さんで共有したほうがいいなーということと、
ありがとうございます!ブログネタ提供!
て気持ち満載になっております。その辺の動機はうやむやにしときます。
さて、タイトル。
もと金融マンの私にとっては、当たり前じゃん!と思うことですが、はたと、この問題に取り組むに当たって、
なぜ?
という問いかけは、経営に限らず、人生においても必ず必要なことで、その問いかけ自体が人生を豊かにすると言っても過言ではないでしょう。今日は人生論を語るのではないので、このへんで。
本題に入る前に、お金、現金に関する特性を考えてみます。
もう四半世紀以上昔の話ですが、たぶんキャッシュレスが進んだいまでもそうだと思いますが、
現金その場限り
ということを、金融マンとして徹底的に叩き込まれました。
曰く、現金の授受はあとから確認しようにも、不可能であるところから、そこで間違えたらおしまい、ということを表してまして、過去の諸先輩方の苦い失敗がこの教訓にいかされてます。
この前提の上で。
タイトル。
帳簿と現金を「毎日」「合わせなければならない」のはなぜなのか?
この問いは二つに分けて考えましょう。
1.毎日やる意味
現金その場限りとはいえ、人間はミスをします。このミス発見は早い方がいいし、三日四日たってからでは原因を追求できません、となると、帳簿と現金が合わないまま進んでいき、②で述べるようなリスクが生じることになります。「毎日少しずつやる方が、後でまとめてやるよりも結局は時間がかからずに済む」というのが一番の理由です。
2.合わせなければならない理由
①仕事をしている仲間が互いに信用を失う
組織で働く人が増えてくると、その原因として現金を盗む、ということを防止する必要があります。
もし組織内部で不正が起きているとわかった場合、お互いに不信感を抱きながら仕事をすることは、組織の運営に非常に問題があり、モチベーションの低下や、それに伴い業績の低下につながる可能性があります。
それも大事なのですが、会社の中に泥棒がいる状態、を一回考えてみてください。あ、これは私2,3実際に遭遇したこともあります。もう大変です。
それをけん制するために、「お互いに」「間違いを犯す前に」緊張感を持って、現金を全く間違えないように合わせなければならない、と肝に銘じてほしいと思います。現金の相違があるのはあくまで「ミス」であって、「故意」ではないということにしないと、ほんまにえらいことになります。
それでも、ですが、たまに金融機関でさえ「横領」とかの事件が起こり、ニュースになります。それくらい人間の心は弱い、と心得るべきです。
②各種調査の信ぴょう性を失う
実はこれが一番怖い。
例えば税務調査などで、簡単に「現金過不足」を頻発することがということになれば、そもそもの帳簿自体の「正しさ」を担保するものが何もないことになります。
えてして、「監査」をやる方の考え方として
「一事が万事」「疑いの目で見る」
という観念があり、
現金が合わない
→実際の売上を合っていない可能性大
→売上を過小計上している
→益金不計上
→脱税してる
→下手すりゃ逮捕
みたいな流れになりかねません。
ま、これは言い過ぎではなく事実で、こないだの日大の元理事長が逮捕されるように、脱税は逮捕されることもある、ということはよく認識すべきです、たとえそれが善意であったとしても・・・。
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主に2つの理由を記しましたが、他にもいろいろありますが、面倒くさいやそこまでやるの?と思っているうちに、あらぬ疑いをかけたりかけられたりする可能性が十分に出てきます。
ぜひ、帳簿と現金を「毎日」「合わせなければならない」という気持ちで業務に臨んでいただき、スムーズな経営を行ってほしいと思います。
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